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    介護と仕事 両立できるの? ~両立を可能にする5つのルール~

    介護と仕事 両立できるの? ~両立を可能にする5つのルール~

    「家族に介護が必要になったらどうすればいいの?」そんな不安を感じている40代~60代が増えています。
    元気だと思っていても介護は突然始まることがあり、そんなときに悩ましい問題が「介護と仕事の両立」ではないでしょうか。
    この記事では、介護と仕事を両立するためのポイントを5つのルールとしてご紹介していきます。



    介護と仕事 両立の現状

    総務省公表の「2017年就業構造基本調査」によると、介護を担っている15歳以上の人口は約627万6千人います。
    その中で介護と仕事を両立している人は約6割弱の346万3千人おり、40代後半から50代と働き盛りに多く発生しています。


    介護離職する理由とは

    家族の介護をきっかけに仕事を辞めてしまうことを「介護離職」といいます。在宅介護の場合、主な介護者は配偶者や子が一般的ですが、 働き盛りの子が介護を担った場合に仕事とのバランスが取れずに退職を余儀なくされてしまう人は少なくありません。
    介護離職者数は年間約10万人と横ばいが続いており、団塊の世代が75歳を超える2025年には介護離職者はさらに増加するだろうと予測されています。



    介護と仕事 両立できるの? ~両立を可能にする5つのルール~

    介護離職の原因としては、勤務先での制度や環境が大きく関係している場合が多く、介護と仕事を両立することが難しい職場環境だったと考えられます。
    あるいは、勤務先が介護と仕事の両立支援制度を充実させていても、その制度自体を従業員が知らないことで、十分活用できていない現状もあります。



    介護離職をしない方がいい理由

    介護は精神的にも肉体的にも負担が大きく、仕事と両立するのは簡単ではありません。
    では、介護を機に離職した人は、離職後の精神面、肉体面、経済面の負担は軽くなるのでしょうか。



    介護と仕事 両立できるの? ~両立を可能にする5つのルール~

    介護負担を理由に離職をしても、負担感はどの項目も増加した人が5割を超えています。仕事をする中で介護を抱えることが大変で、 仕事を辞めて介護に専念すれば楽になると考えがちですが、離職後はさらに困難な状況に陥るケースは少なくないのが分ります。
    特に経済面で負担が増している割合が多く、当然のことながら仕事を辞めることで安定した収入も途絶えてしまいます。
    特に長期的に考えた場合の経済的なデメリットは大きく、自分自身の貯蓄や親の介護であれば年金に頼らざる得ない状況となります。
    では、離職後の再就職状況はどうなっているでしょうか。



    介護と仕事 両立できるの? ~両立を可能にする5つのルール~

    介護離職者のうち、再就職ができていない人は50%強となっています。離職後の再就職は容易ではなく、正社員として復帰できずに年収が下がってしまう場合もあります。
    介護保険ではカバーできない介護用品の費用や医療費も発生するため、想像以上に家計を圧迫していきます。

    介護に対する不安や負担は介護離職したから解消するものではなく、介護に専念できる環境になってしまうことでストレスを抱えやすく、経済的にも苦しくなる場合がある点に留意しましょう。



    家族介護の難しさ

    例えば両親の介護であれば、寄り添って介護をすることで絆の深まりを実感したり、親孝行ができている満足感を感じたりすることもあるでしょう。
    しかし、介護は終わりがわからず、長期間休みなく続くと心身ともに疲れてしまう場合があります。

    「認知症が進行して常に目が離せない」など、長時間介護に対応しなければならい場合や「全身状態が重度化してベッドから起き上がるにも介助が必要」のように、 介護者の体に負荷が大きく掛かるような場合は平穏な気持ちで介護と向き合うことが難しくなり、つい声を荒げてしまうこともあるかもしれません。
    介護の負担によるストレスが大きくなると、介護うつになってしまう可能性も高く、介護者自身の健康が保てなくなることもあるでしょう。

    「働きながら家族を介護するって大変…」と感じる時期を楽に乗り越えられるように、5つのルールをご紹介します





    両立を可能にする5つのルール

    ルール1 まずは勤務先に相談する

    社会問題となっている介護離職を防ぐために「介護休業」「介護休暇」などの制度が定められています。 これは「育児・介護休業法」として法律で定められており、どのような企業でも認められる制度となります。 一般的に「介護と仕事の両立支援制度」といわれ、比較的規模の大きい企業では法律を上回る制度を整備していることもあります。

    このような制度を利用するためには、職場の上司や人事部へ相談することが必要となり、躊躇せずに早めに相談することをおすすめします。 特に介護が始まった初期の頃は、行政への手続きや介護体制を整える必要があるため、ある程度の時間が必要となります。 介護で休むと職場に迷惑を掛けると思いがちですが、「職場に迷惑がかからない」ようにするためには、計画的に制度を利用することが大切となります。

    •  勤め先に「介護と仕事の両立支援制度」があるのかを確認する
    •  介護が始まったら(始まるかもしれないと思ったら)職場の上司や人事部、総務部などに相談をする
    •  相談は早めに、躊躇せずに行う

    職場の雰囲気によっては「言いにくい」「理解してもらえないのでは」と不安に感じることもあるでしょう。
    残念なことに、制度を遵守できていない企業もあり、介護の問題が解決できずに悩むケースも少なくありません。 企業側と話し合っても制度が利用できない場合は、各都道府県に設置されている労働局雇用環境・均等部(室)へ相談しましょう。 プライバシーを守って相談に応じてくれ、専門的なアドバイスが得られる行政機関となります。



    ルール2 介護保険サービスを活用する

           

    介護と仕事を両立するためには、介護保険制度の利用が欠かせません。介護サービスを利用することで家族の介護負担が大きく軽減し、不安や悩みが解決の方向に向かいます。
    さらに、介護サービスを利用するためにはケアマネジャーにケアプラン作成を依頼し、サービスの調整役をお願いすることになります。 ケアマネジャーは介護保険に関するスペシャリストで介護全般について相談に応じてくれる存在です。

    介護と仕事を両立することを率直にケアマネジャーに伝え、働く家族をサポートできる介護サービスの利用体制を作っていきましょう。

    •  介護が始まったら「介護保険制度」を利用する
    •  ケアマネジャーが決まったら、働きながら介護を行うことを相談する
    •  介護に関する不安や悩みは、何でもケアマネジャーに相談する

    ケアマネジャーは介護保険以外の自治体独自のサービス自費で受けられるサービスについても詳しいので、介護保険サービスと組み合わせることで最適な介護体制が構築していきましょう。



    ルール3 家族と役割を相談する

    仕事をしていなくても、一人ですべてを担うのは難しいのが介護です。
    親の介護であれば兄弟姉妹で分担するなど、役割分担を決めておくとよいでしょう。

    しかし、「遠方に住んでいる」「子育て中」「仕事が忙しい」などそれぞれ状況が違い、事情もあります。 その場合は「金銭的な支援を多めにする」「月1回の通院は車で対応してもらう」など、トータル的に皆が納得できるように話し合いましょう。
    兄弟姉妹がおらず、頼れる親族もいない状況であれば、介護は「家族しかできないこと」に絞り込み、それ以外は介護保険サービスを全面的に活用していきます。 「家族しかできないこと」もやりすぎないようにして、余裕ある介護を行えるようケアマネジャーと計画を立てていきましょう。

    •  兄弟姉妹それぞれの事情を考慮しながら、皆が納得できる体制とする
    •  介護に関われる家族が少ない場合は、介護サービスをフル活用する
    •  介護はやりすぎず、余裕のある介護体制にしていく


    ルール4 自分の時間を確保する

    働きながら家族介護を担うと、日々が時間との闘いとなることがあるでしょう。平日は仕事をし、休みの日は終日介護をしている方もいるかもしれません。
    常に「頑張らなくちゃ」と介護に専念して自分のことを二の次にした結果「自分の時間」がなくなり、ストレスをため込んでしまうことがあります。 たまに様々なことが重なって休める時間ができても、急にぽっかりとできた時間はどう使えばいいのか分らず「有効に使えなかった」なんてことも。

    ケアマネジャーは家族介護者に「レスパイトケア」として、介護から離れて「休息」や「リフレッシュ」できる時間を確保できるよう支援することも業務に含まれています。 自分自身が自由に使える時間を確保することは、ストレスをコントロールするためにも重要なことになります。

    •  仕事や介護から離れる時間を確保する
    •  休息やリフレッシュの時間は「レスパイトケア」として必要不可欠な時間
    •  自分の時間を確保することは意図的に行う

    いざ、自分の時間を確保しようと計画を立てても、「周りに迷惑を掛けてまで自分が楽しむなんて」「おじいちゃんに悪いから」など後ろめたさを感じることもあるかもしれません。 その遠慮から介護者がストレスや疲れを溜め込み、体調を崩してしまうことは避けなければなりません。
    ケアマネジャーと相談しながら「自分が心地よく」感じ、「好きに過ごせる」時間を計画的に作っていきましょう。



    ルール5 介護の備えをしておく。

    突然始まってから慌てることの多い介護ですが、「介護の備え」をしておくと、落ち着いて対応することができます。
    「介護の備え」とは、介護に関わる情報収集や、親族・兄弟姉妹・夫婦などの間で「家族に介護が必要になったら」と事前に話し合っておくことです。
    勤め先の介護に関する支援制度や介護保険制度についても、早めに知っておくことで将来の介護イメージを整理することもできます。
    さらに、今後介護を要するかもしれない両親などに「老後の意向」などを聞いておくと、考えや行動の幅も広がります。

    •  勤め先の「介護と仕事の両立支援制度」について調べておく
    •  「介護保険制度」について知っておく
    •  家族で介護について話し合っておく


    介護と仕事の両立を支援する為の制度とは

    介護休暇と介護休業の違い

    1991年に成立した「育児・介護休業法」は時代背景に合わせて改正が繰り返されており、「介護離職ゼロ」を目指して国としても取り組みに力をいれています。
    ここでは、介護と仕事を両立するうえで、よく活用されている「介護休暇」「介護休業」について、制度内容と違いについて解説します。

    介護と仕事 両立できるの? ~両立を可能にする5つのルール~

    介護休業介護休暇は似たような制度ですが、取得日数が大きく違います。

    介護休業は通算93日まで3回を上限として取得可能な制度です。休業開始の2週間前までに事業主へ届け出が必要となります。

    ≪具体的な活用例≫
    •  遠距離介護なため、帰省の際に介護に関することを済ませたい
    •  施設入居の準備
    •  看取り


    介護休暇は年間最大5日間、時間単位で取得でき、当日申請も可能です。突発的な休みが必要な際に利用するとよいでしょう。

    ≪具体的な活用例≫
    •  要介護者の急な体調不良
    •  通院同行
    •  ケアマネジャーや介護サービスの担当者と面談
    •  日常の突発的な介護
    •  行政などへの手続き

    その他、介護と仕事の両立を支援する法律として、さまざまな制度が定められています。
    介護保険サービスと併用することで介護の負担が軽減されていくので、活用していきましょう。



    親の介護を自分ですることだけが親孝行ではない


    1970年代は65歳以上の高齢者1人を約10人の現役世代が支えていました。 しかし、現代は支える側が約2人となり、介護を担える絶対数が大幅に減少しています。
    そのような背景がある中で親の介護は「親孝行」と考え、介護に専念してしまうことで介護者自身の余裕がなくなってしてしまうことがあります。 「親孝行したい」という思いは大切にすべき感情です。ただし、その感情を優先するあまり、追い詰められることがないようにしていきましょう。

    例えば、介護の専門家を頼ることで余裕のある介護体制を整え、家族は笑顔でコミュニケーションが取れるような距離感を維持していくのです。 「介護と仕事を両立」しているのであれば、元気に働いている姿を見せていくのも「愛情のある親孝行」となるでしょう。
    介護が必要な親と一緒に食事をしたり、思い出話に笑ったりする余裕を作ることで、「親孝行」の時間を大切にできるような「介護と仕事の両立」体制を実現していきましょう。



    まとめ

    団塊の世代が75歳を超える2025年には「介護と仕事の両立」者は増えるだろうと予測されています。
    現在は介護保険制度をはじめ様々なサポートが受けられる時代です。時代に合わせた方法、一人一人に合った選択をし「介護と仕事の両立」を目指していきましょう。

     記事監修 
    • 監修者写真
      若橋 綾
      株式会社DIGITALLIFE
      管理部
      介護支援専門員

       

    • 介護支援専門員や介護事業所の管理者として10年以上の現場経験があり、家族問題を抱える家族や虐待案件も含め様々なケースを担当。
      現在は介護現場で培った経験を活かし、企業向けに介護離職予防を目的としたセミナーの開催や介護に関する記事作成を行うなど活躍は多岐にわたっている。