秋になると、夏ほど暑さを感じないため、水分補給の意識が低くなりがちです。特に高齢者のなかには、「トイレが近くなるのが嫌」「トイレへ行くのが面倒」といった理由から、意図的に水分を控えてしまう方も少なくありません。しかし、水分不足は便秘の一因となることがあり、脱水状態につながるおそれがあります。
本記事では、高齢者が水分をとらなくなる理由や便秘との関係、ご家庭で取り組める秋の対策について解説します。
秋は高齢者の「隠れ脱水」が起こりやすい季節
脱水というと夏をイメージする方が多いかもしれません。しかし、高齢者にとっては秋も注意が必要な季節です。一般に「隠れ脱水」とは、自覚がないまま体の水分が不足している状態を指します。気温が下がると汗をかく機会が減り、のどの渇きも感じにくくなるため、知らないうちに水分摂取量が少なくなることがあります。
夏ほど暑くないため油断しやすい
夏は熱中症対策として水分補給を意識していても、涼しい秋になると「もう大丈夫」と感じてしまうことがあります。しかし、体の水分は汗としてだけでなく、呼吸や排尿によっても常に失われています。
高齢者はのどの渇きを感じにくい
加齢により、若い頃に比べてのどの渇きを感じる機能が低下することがあります。そのため、本人は喉が渇いていないつもりでも、自覚のないまま水分不足に陥っているケースも少なくありません。
水分不足が便秘につながることも
体内の水分が不足すると便の水分量も減少し、便が硬くなりやすくなります。その結果、腸内での移動がスムーズにいかず、便秘が起こりやすくなることがあります。
高齢者が水分を控えてしまう理由
高齢者が水分補給を控える背景には、生活上のさまざまな事情や身体的な不安が隠れています。
トイレが近くなるのが心配
「何度もトイレへ行きたくない」「外出中にトイレが見つからないと困る」と考え、外出前や日中の水分をあえて控える方もいます。
夜間のトイレ回数を減らしたい
夜中に何度も起きることを避けるため、夕方以降の水分摂取を極端に控えてしまうケースがあります。夜間の頻尿による睡眠不足への不安が、結果的に水分不足を招く要因のひとつになることがあります。
寒い時期のトイレ移動が負担
秋から冬にかけて冷え込みが強くなると、暖かい部屋から冷たい廊下やトイレまで歩くことを面倒に感じたり、寒さによる身体的な負担を感じたりすることがあります。
ズボンの上げ下げが大変
手指の力の低下や腰痛、膝痛などにより、トイレのたびに衣類や下着を上げ下げすることが大きな負担になることもあります。その結果、「トイレの回数自体を減らしたい」という気持ちから、水分摂取を控えてしまうことがあります。
水分不足が便秘を招く理由
便秘には食生活や運動不足などさまざまな原因がありますが、水分不足も要因のひとつです。
便が硬くなる
健康な便には多くの水分が含まれています。水分補給量が不足すると、大腸で水分が過剰に吸収されてしまい、便の水分が減少して硬く排出しにくくなります。
腸の動きが低下しやすい
高齢者は加齢に伴い、腸のぜん動運動(便を押し出す働き)が低下しやすい傾向があります。そこに水分不足が加わることで便のかさが減り、さらに腸への刺激が弱まって便秘になりやすくなることがあります。
排便リズムが乱れやすい
トイレに行くのが面倒だからと便意を我慢する習慣が続くと、便意を感じる働きが鈍くなり、便意を感じにくくなってしまうことがあります。これが長期間続くと、排便のリズムが乱れ、便秘が長引く一因になることがあります。
秋に実践したい便秘・脱水対策
便秘や、気づかないうちに起こる水分不足(隠れ脱水)を予防するためには、ご家庭での日ごろからの習慣づくりが大切です。無理なく続けられる工夫を取り入れましょう。
こまめな水分補給を意識する
一度に大量の水を飲むのではなく、少量ずつこまめに水分を摂ることを心がけましょう。起床時、毎回の食事中、おやつの時間、入浴前後など、あらかじめ飲むタイミングを決めておくのがおすすめです。
温かい飲み物を活用する
冷たい飲み物が苦手という方は、白湯や温かいお茶などを活用すると、肌寒い時期でも水分補給を続けやすくなります。
食物繊維を意識して摂る
野菜、海藻類、きのこ類、豆類などを毎日の食事に積極的に取り入れることで、便のかさを増やし、排便習慣を整えやすくなります。
軽い運動を取り入れる
無理のない範囲での散歩や、室内でできる軽い体操などで適度に体を動かすことは、排便習慣を整えるための一助になるとされています。
トイレへの不安を減らす工夫も大切
高齢者のなかには、トイレへの不安そのものが水分を控える原因になっている方もいます。そのため、精神的・身体的なハードルを下げ、安心してトイレに行ける環境を整えることも大切です。
水分を控える原因がトイレへの不安になることも
「もし間に合わなかったらどうしよう」「尿もれしてしまうかもしれない」という不安や、トイレまでの移動の負担から、水分補給を避けてしまうケースがあります。こうした不安を軽減し、安心して水分補給できる環境を整えることも大切です。
上げ下げしやすいリハビリパンツも選択肢
トイレでのズボンの上げ下げが負担に感じている場合は、伸縮性が高く脱ぎ履きしやすいリハビリパンツ(紙パンツ)も、トイレ動作の負担軽減をサポートするアイテムのひとつです。
外出時の安心感につながることも
「万が一のときでも大丈夫」という安心感があれば、外出時の不安を軽減し、水分補給を意識しやすくなる場合があります。ご本人の身体状況に合った適切な商品を選ぶことで、日常生活の不安軽減につながる場合があります。
SONOSAKI LIFEおすすめのリハビリパンツ
高齢者の「トイレ控え」を防ぐためには、脱ぎ履きしやすく、通気性に配慮されたリハビリパンツ(紙パンツ)の活用も選択肢のひとつです。ここでは、日常の動作や生活スタイルに合わせて選びやすい商品をご紹介します。
トイレでの上げ下げをラクにしたい方に
薄型素材の全面通気性シートを採用し、肌着のような感覚で日常使いしやすいSONOSAKI LIFE限定のパンツです。前後どちらでも履ける設計で、伸縮性が高くスルッと上げ下げしやすいため、指の力が弱い方や、トイレでの着脱負担を減らしたい方に向いています。
外出先でのトイレへの不安を軽減したい方に
すっきりとしたスリムタイプで、股下がごわつきにくく動きやすい設計です。ウエスト部分がよく伸びるため上げ下げしやすく、旅行や散歩などのお出かけ時にも使いやすいパンツです。外出時のトイレ不安に備えたい方に向いています。
よくある質問(FAQ)
- Q. 高齢者が水分をとらないのはなぜですか?
- A. 加齢でのどの渇きを感じにくくなることに加え、トイレが近くなることへの不安や、「夜間のトイレ回数を減らしたい」「着脱が面倒」といった理由から、意図的に水分補給を控えてしまうことがあります。
- Q. 水分不足は便秘の原因になりますか?
- A. はい、便秘の要因のひとつとされています。体内の水分が不足することで大腸での水分吸収が進み、便が硬くなってスムーズに排便しにくくなることがあります。
- Q. 秋でも脱水に注意した方がよいですか?
- A. 秋は夏に比べて暑さを感じにくく、のどの渇きも自覚しにくいため、気づかないうちに体内の水分が不足する「隠れ脱水」の状態になることがあります。
- Q. 高齢者はどのくらいの頻度で水分補給すればよいですか?
- A. 一度にまとめて飲むのではなく、コップ1杯程度の水分を、起床時、毎食時、おやつの時間、入浴前後などに分けて、こまめに摂取することがおすすめです。
※心臓病や腎臓病などで水分制限がある方は主治医の指示に従いましょう - Q. リハビリパンツは自立して歩ける人でも使えますか?
- A. はい、ご使用いただけます。下着と同じように自分で上げ下げできる「薄型パンツタイプ」などは、一人で歩いてトイレへ行ける方を対象としており、万が一の安心感をサポートします。
まとめ|水分補給しやすい環境づくりが便秘対策につながる
秋は暑さが和らぐ一方で、水分補給の意識が薄れやすい季節でもあります。高齢者が水分を控える背景には、のどの渇きを感じにくいといった身体的変化だけでなく、トイレへの不安や移動の負担が関係していることも少なくありません。
便秘や脱水を防ぐためには、こまめな水分補給や食生活の見直し、適度な運動を続けることが大切です。
また、「トイレが大変だから水を飲まない」という悪循環を防ぐためには、上げ下げしやすいリハビリパンツなどを活用し、トイレへの不安を軽減することもひとつの方法です。
必要に応じてリハビリパンツなども活用しながら、ご本人の状態や生活スタイルに合わせて過ごしやすい環境づくりを心掛けましょう。
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