
日々元気に過ごすアクティブシニアの方々が、さらに元気に暮らすためにはウォーキングが最適です。気軽に始められる一方、全身の筋肉を使うので、健康維持などに大きな効果が期待できます。
本記事では、ウォーキングを始めるメリットやおすすめのアイテムについて解説しますので、ぜひご参考にしてください。
シニアがウォーキングを始める4つのメリット
まだまだ仕事や趣味を楽しみたいアクティブシニアにとって、ウォーキングは元気に暮らすために欠かせない運動です。
ここでは、アクティブシニアがウォーキングを始めることで得られる4つのメリットを解説します。

健康状態の改善につながる
ウォーキングは、酸素と体内の糖や脂肪からなるエネルギーを使って運動する「有酸素運動」の1つです。主に足腰をはじめとする下半身の筋肉を使う運動ですが、腕を大きく振ることで、胸や背中など上半身の筋肉も使います。
そのため、生活の中でウォーキングを習慣に取り入れると、全身の筋力や体力、持久力の向上につながります。さらに、正しいフォームで取り組むことで腰痛や肥満、尿失禁など加齢に伴う体の不調の予防・改善効果も期待でき、より健康な暮らしを実現できることが大きなメリットです。
ロコモティブシンドロームやサルコペニアの予防になる
加齢によって気を付けなければならない症状として、ロコモティブシンドロームやサルコペニアといったものがあります。それぞれの症状は、次のようなことを指します。
- ロコモティブシンドローム:足腰などの障害や衰えにより移動機能が低下した状態
- サルコペニア:筋肉量や減少により身体機能が低下した状態
これらは、どちらも筋肉量の減少や筋力低下が主な原因であり、放置すると身体機能が大きく衰え、要介護や寝たきりの状態につながる可能性が高まりますそのため、身体機能に衰えを感じたら、積極的に身体を動かすことが重要です。
ウォーキングは、全身の筋肉量や筋力の維持・向上に効果的なため、ロコモティブシンドロームやサルコペニアの予防になり、いつまでもイキイキとした生活をおくれるようになります。
ストレスを解消できる
定期的に日光を浴びる機会を作れることも、ウォーキングのメリットの一つです。日光には、「セロトニン」というホルモンの分泌を促す作用があります。
セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれており、分泌量が増えるほど多くの幸福感を得られます。
そのため、身体が動かしにくいからと部屋で過ごすよりも、ウォーキングをして日光を浴びるほうが、ストレスを解消でき、毎日がより楽しくなるでしょう。
新しい出会いのきっかけになる
近年、年齢性別問わず健康のためにウォーキングをするシニアの方は増えているため、定期的に歩くようになると、自分と同じように運動をしている方と出会う機会が増えます。すると、挨拶など小さなコミュニケーションを通じて徐々に親しくなり、新しい友人ができることもあるでしょう。
また、この先年齢を重ねると、同年代の人と知り合ったり、他の人と仲良くなったりする機会が減ってしまう傾向があります。新しい出会いが増えることは、新しい刺激や精神的な幸福感を得るきっかけとなり、毎日がより楽しくなるでしょう。
アクティブシニア向けのウォーキングのやり方

ウォーキングは比較的強度の低い運動ですが、全身の筋肉を使用するため、普段運動していない方が無理をするとケガのリスクが高まります。
そこで、シニア向けのウォーキングでは、まず普段と同じ速度で10分間歩くことから始めます。また、ウォーキングの前にストレッチを行うことをおすすめします。1日10分のウォーキングを何度か行い、体力に余裕があると感じる場合は、少しずつ時間や距離を延ばしていきましょう。
最終的には、女性は1日7,000歩、男性は8,000歩を目標にし、休憩を挟みながら30分から1時間程度歩くことを目指します。
また、ウォーキングの効果を最大限活かすためには、歩くときのフォームも大切です。正しいフォームで歩かないと、効果が現れにくくなるだけでなく、ケガをする可能性も高まります。
そのため、背筋を伸ばして上半身をまっすぐに保つ、足はかかとから着地するといったことを意識して、正しいフォームで歩きましょう。
運動効果を高める「ノルディック・ウォーキング」とは

シニアのウォーキング方法としておすすめなのが、2本のポールを使って行う「ノルディック・ウォーキング」です。
ここでは、ノルディック・ウォーキングの特徴やおすすめのポールについて紹介します。
足腰の負担を軽減するウォーキング方法
ノルディック・ウォーキングとは、両手にポールを持ち、交互に地面にポールをつきながら行う歩き方です。
足とポールの4点で身体を支えることで、足腰への負担軽減や転倒防止などの効果を発揮します。さらに、上半身がブレにくくなるため、自然と正しいフォームで歩けるようになります。
また、ウォーキングの運動強度を上げるためには、大股で歩いたり心拍数を上げたりすることが有効です。
ノルディック・ウォーキングでは、ポールで身体を支えるため、大股歩きでも身体がふらつきにくくなり、腕をしっかり動かせるので自然に心拍数が増えます。安全性を確保しながら運動強度を高められるので、アクティブシニアの健康づくりに大いに貢献します。