具体的な使用シーン別の選び方
ここからは日常にある場面ごとに適したものをお伝えします。ただし上に書いた通り、使う方の歩行状態によって変わります。怪我をしたり、事故にならないためにも、歩行状態を最優先にしてください。
日常的な買い物での使用
スーパーマーケットでの買い物は、多くの方が日常的に必要なことです。距離や購入品の量によって、最適な選択が変わってきます。
徒歩10分圏内のスーパーでの買い物
自宅から比較的近い場所での買い物では、買い物カートが最適な選択となることが多いです。野菜や飲料など、かさばる商品をまとめ買いする際に重宝します。ただし、帰り道に急な坂道がある場合は、安定性の高いシルバーカーの方が安心です。
徒歩20分以上の買い物
少し離れたスーパーへ行く場合は、シルバーカーがおすすめです。往復40分以上の外出となると、途中で休憩したくなることもあります。座面のついているシルバーカーなら、ベンチのない場所でも腰を休めることができます。とくに夏場は、こまめな休憩が熱中症予防にもつながります。
買い物以外の、家の近所など短距離の移動
カルチャースクールや教室への移動
絵画教室や習字教室など、道具を持って行く必要がある趣味の場合は、シルバーカーが便利です。道具類を収納できるだけでなく、教室での休憩時にも座面として活用できます。
近所の公園での散歩
健康維持のために散歩を楽しむ場合、目的に応じて選択が変わります。単純な運動が目的なら歩行車が適していますが、途中で買い物も済ませたい場合はシルバーカーが便利です。
バスや電車などの公共交通機関を利用
混雑した車内では、できるだけコンパクトな製品が望ましいです。買い物カートは折りたたみ可能で場所を取らないため、電車での移動に適しています。
ただし、
乗り換えが多いなど歩いて移動が多い場合は、安定性の高いシルバーカーを検討しましょう。
よくある失敗例と対策
失敗例 1 : 体格に合っていない製品選び
多くの方が、ハンドルの高さや製品の大きさを十分に確認せずに購入してしまいます。車の背が高すぎたり低すぎたりすると、姿勢が悪くなり、腰痛の原因となることがあります。
体格と合うようにするための対策
- 肘が自然な角度(約90度)になる高さか確認する
- 座面の高さが適切か、立ち座りがスムーズにできるか確認する
- 体格に合わせて調整できる製品を選ぶ
失敗例 2 : 使用環境を考慮していない選択
自宅周辺の道路状況や段差、傾斜を考慮せずに製品を選んでしまい、使いづらさを感じるケースが多くあります。
使いづらいことにならないための対策
- 普段の行動範囲にある段差や坂道をチェックする
- タイヤの大きさや材質を確認する (大きめのタイヤの方が段差を乗り越えやすい)
- 収納場所のスペースを事前に測っておく
環境に合う車体を選ぶための対策
- 現在の身体状況に合わせた製品を選ぶ
- 本当に必要な機能を明確にする
- 商品のデザインだけでなく寸法などを確認する
買い物カート・シルバーカー・歩行車の選び方完全ガイド まとめ
買い物カート、シルバーカー、歩行車は、それぞれ異なる特徴と用途を持っています。ご自身の生活スタイルや身体状況に合わせて選ぶことで、より快適な外出をサポートしてくれます。この記事を参考に、ぜひあなたに最適なアイテムを見つけてください。
選び方の重要なポイント
- 買い物カートは、荷物運搬に特化、歩行補助機能なし
- シルバーカーは、荷物運搬と軽い歩行補助の両立
- 歩行車は歩行補助に特化、安定性重視
選ぶ際は、現在の身体状況だけでなく、将来の変化も考慮に入れることをおすすめします。また、実際の使用シーンをイメージしながら、慎重に選択することが大切です。必要に応じて、医療専門家や家族とも相談しながら選択してください。