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【その腰痛、姿勢のせいかも?】理学療法士がセルフチェックとおススメの運動を解説!

その腰痛、姿勢のせいかも?
理学療法士がセルフチェックとおススメの運動を解説!

現代、からだの悩みとして上位にあげられる腰痛症状。 その腰痛の8割は原因不明であり、日常生活習慣、職業、ストレスなどが要因とされています。 この記事では、腰痛を改善するための理想的な良い姿勢と悪い姿勢のセルフチェック方法や日常生活習慣での姿勢改善に役立つ情報もお伝えしていきます。



【その腰痛、姿勢のせいかも?】理学療法士がセルフチェックとおススメの運動を解説!

腰痛軽減は姿勢を見直すことから始まる

腰痛の悩みを抱えている人の多くは、悪い姿勢が習慣化していることがあります。
悪い姿勢が習慣化すると、知らず知らずのうちに腰に負担をかけ続けており、それが積み重なって痛みとして現れるのが腰痛なのです。


ヒトの背骨イメージ

ヒトの背骨はいくつも連なって「S字カーブ」を作り、背骨と背骨の間にあるクッッションの役割をしている椎間板や腰を支える筋肉で構成されています。
この構成により、背骨に加わる大きな負担(力)が分散されています。しかし、悪い姿勢によって腰まわりの背骨の一部分に負担がかかり続けると、 椎間板への亀裂や腰まわりの筋肉の緊張の高まりといった悪影響を及ぼし、これらが腰痛の原因の一つとなるのです。
そのため、腰痛にお悩みの方には、まず日常生活での姿勢を見直し、腰痛の根本的な原因を改善していくことをおすすめします。

 

良い姿勢と悪い姿勢

悪い姿勢が習慣化していて腰痛の症状がある場合、良い姿勢を身につけることで、腰痛の症状が改善されることもあります。
良い姿勢をとることで、椎間板への負担や腰まわりの筋肉の緊張を軽減することができます。
良い姿勢の立ち方とは、下図のように耳の穴・肩・骨盤・膝・くるぶしが一直線上になり、床に垂直になる姿勢です。
悪い姿勢の立ち方とは、外見が猫背や反り腰、ポッコリお腹のような姿勢であり、背骨の理想のS字カーブがくずれ、背骨に加わる大きな負担(力)が分散されず、 背骨の一部分に負担がかかるといったような姿勢良い姿勢以外のことです。

理想の良い姿勢

  • 1.耳の穴
    2.肩
    3.骨盤
    4.膝
    5.くるぶし
    理想の良い姿勢
  • 1~5を線で結んだ場合、垂直に線が引ける状態

悪い姿勢の例

猫背  反り腰
悪い姿勢の例―猫背 悪い姿勢の例-反り腰
 
背骨の理想のS字カーブがくずれ、背骨の一部分に負担がかかる

良い姿勢と悪い姿勢のセルフチェック方法を紹介!

腰痛の軽減や改善のためには、理想の良い立ち姿勢と、今の自分の立ち姿勢の違いを確認していきましょう。
自分の姿勢タイプを確認するための、「セルフチェック方法」をご紹介します。


 

姿勢セルフチェック方法

壁に背を向け、壁から25㎝~30㎝程度離れた位置に立つ。
姿勢セルフチェック方法 姿勢セルフチェック方法
背中が壁に着くまで、少しずつ後ろへ下がる。
姿勢セルフチェック方法 姿勢セルフチェック方法
背中が着いた姿勢から2つをチェック。

「壁に最初に着いた部位」を確認!

背中が最初につく → 猫背タイプ お尻が最初につく → 反り腰タイプ
姿勢セルフチェック方法-猫背タイプ 姿勢セルフチェック方法-反り腰タイプ
背中とお尻の両方 → ◎良い姿勢  
姿勢セルフチェック方法-良い姿勢  
    背中とお尻の両方が同時に壁に着いたら良い姿勢です

「背中を壁につけた時の腰と壁の隙間」を確認!

隙間に手が入らない → 猫背タイプ 隙間に手を入れても余裕がある → 反り腰タイプ
姿勢セルフチェック方法-猫背タイプ 姿勢セルフチェック方法-反り腰タイプ
隙間に手のひらがちょうど入る → ◎良い姿勢  
姿勢セルフチェック方法-良い姿勢  
    隙間に手のひらがちょうど入るくらいが良い姿勢です
 

いかがでしょうか?
猫背タイプや反り腰タイプの場合、正しい姿勢を身につけることで、腰痛の改善が期待できます。
次にご紹介する、姿勢タイプ別のおすすめストレッチも、ぜひ参考にしてください。

姿勢タイプ別おすすめストレッチをご紹介

 

リハビリの専門家である理学療法士がおすすめする、姿勢タイプ別のストレッチ方法をご紹介していきます。
※どのストレッチも、運動中に痛みやしびれが出た場合は、中止するか、痛みのない範囲で行うよう、十分ご注意ください

 
【動画あり】「猫背」・「反り腰」両タイプにおすすめのストレッチ

ストレッチのポイント:骨盤を前後に動かしましょう

1.手を腰に当て、骨盤を前と後ろに動かす。
動かすコツは、骨盤を前に動かしたときはおへそを突き出すように、骨盤を後ろに動かしたときは猫背になるようにすること。
2.この運動を、ゆっくりと前後10回行う。
動きが悪い方向は、丁寧にしっかりと行うと良い。
 
●骨盤を前後に動かす運動●
 
「猫背」タイプにおすすめのストレッチ

ストレッチのポイント:太ももの後ろのストレッチを行いましょう

1.椅子に浅く座る。

「猫背」タイプにおすすめのストレッチ


2. 1の姿勢から、片方の足の膝を伸ばし、つま先を天井に向ける。

「猫背」タイプにおすすめのストレッチ

3. 2の姿勢から、背中が丸くならないように上半身を前に倒す。

「猫背」タイプにおすすめのストレッチ

4. 3の状態で太ももの裏が気持ち良い程度に伸びるのを感じながら、【15秒~20秒】、【1~3セット】行う。反対も同じように行う。

 
「反り腰」タイプにおすすめのストレッチ

ストレッチのポイント:太ももの前のストレッチを行いましょう

1.壁に向かって立つ。

「反り腰」タイプにおすすめのストレッチ

2.片足で立ち、片方の足首を手でつかむ。※不安定な方は、前の壁に手をつく。
そして、足のかかとをお尻に近づけるように、手で足を引き寄せる。

「反り腰」タイプにおすすめのストレッチ

3.太ももの前が気持ちよい程度に伸びるのを感じながら、【15秒~20秒】、【1~3セット】行う。
反対も同じように行う。
 

どれも適切に行うことで効果が期待できるストレッチなので、ぜひ取り組むことをお勧めします。
また、ストレッチといった運動以外でも、日常的な動作における姿勢を見直すことで、腰痛の改善につながります。
次に、日常の姿勢を見直して腰痛を軽減するポイントを、分かりやすく解説していきます。

日常生活での腰痛を軽減する姿勢のポイント

 

何気ない日常の中にこそ、姿勢を見直すポイントがたくさんあります。そんな毎日の姿勢を見直すことで、腰痛を軽減することができるのです。
ここでは、生活における色々な場面で注意したい姿勢のポイントを解説します。

腰痛を軽減する椅子の座り方
1.椅子に深く座る
2.足のうらをしっかり床につけ、膝と股関節の高さを揃える
3.あごを引き、頭のてっぺんを天井につけるようなイメージで上体を起こす 腰痛を軽減する椅子の座り方 腰痛を軽減する椅子の座り方
 
セルフチェックで猫背タイプだった方は、お尻の部分に丸めたタオルを入れると骨盤が前傾しやすくなり、猫背の軽減につながります。

腰痛を軽減する椅子の座り方


 
セルフチェックで反り腰タイプだった方は、背もたれのある椅子に深く座り、背もたれと腰の隙間部分が手のひら一枚分以上空かないように時々お腹に力を入れ、隙間を埋めるようなイメージで座ると反り腰の軽減につながります。

腰痛を軽減する椅子の座り方

また、あぐらや足を前に投げ出した姿勢は背中が丸くなり、背骨のS字カーブが崩れ、腰に大きな負荷がかかってしまい腰痛を悪化させてしまいますので注意が必要です。
 
顔を洗うなど前かがみでの姿勢
前かがみの姿勢は上体の重さが腰に負荷としてかかる為、腰痛の大きな原因となりやすい姿勢です。
しかし、日常生活での動作には、前かがみの姿勢になる場面は多くあります。

そこで、前かがみの姿勢は、以下の体勢を取ることで、腰への負担が軽減されます
1.足を肩幅に開く
2.骨盤を前傾させる
3.股関節と膝関節を曲げた状態にする
◎ 良い例 × 悪い例
顔を洗うなど前かがみでの姿勢 良い例 顔を洗うなど前かがみでの姿勢 悪い例
   

 
顔を洗うなどで前かがみになる場合も、この姿勢を意識してみると良いでしょう。


腰痛と姿勢 まとめ

腰痛と姿勢は深く関係しており、日常生活における悪い姿勢が腰痛の原因となっている場合も多くあります。
腰痛を軽減するために、まずは普段の姿勢の見直しから始めることはとても重要です。

また、腰痛の改善には、日常生活での立ち姿勢や椅子の座り方など、日々のそれぞれの場面に合わせた正しい姿勢を身につけることが大切です。
先にご紹介した「タイプ別おすすめストレッチ」を、短時間でもよいので毎日行うことをおすすめします。

良い姿勢を保ち、腰痛のお悩みを改善していきましょう!

 記事監修 
  • 監修者写真
    滝口 めぐみ
    株式会社ツクイ
    理学療法士

     

  • 専門学校卒業後、株式会社ツクイ入社。 従業員向けに機能訓練に関する教育研修に従事。
    現在は、一般市民向けの介護予防教室の講師や健康増進サービスの企画、開発に携わっている。