買い物かご

特集から探す

アクティビティ

認知症の症状が落ち着く|便秘を解消する【とっておきの方法】

便秘の解消法6つのポイント

今回の記事は便秘の解消方法を6つのポイントに分けてお伝えしていきます。 6つのポイントとは「規則的な生活」「ふつう食」「食物繊維」「水分」「運動」「下剤はなるべく避ける」です。それぞれ詳しく解説していきます。


便秘解消

Point1 規則的な生活

簡単に言ってしまえば、夜はぐっすり寝て、昼間はしっかりと起きているということです。 腸はリズムを大切にする臓器です。不規則な生活は自律神経のバランスを乱し、腸の働きが低下してしまいます。
認知症であれば水分が足りないことで「ぼんやり」として、日中の活動性が失われてしまいます。 そのため夜は不眠となるので、規則的な生活維持のためにも水分は十分に摂るよう心がけましょう。


Point2 ふつう食

例えば普通のご飯100g(お茶椀少なめに1杯)は168kcalです。これがお粥になると71kcalと半分以下のエネルギーに低下してしまいます。 そして、お米にも食物繊維が含まれていますが、お粥になることで米粒の量も減り、結果的に食物繊維の摂取量も減ってしまいます。 食事の全てはペーストやミキサー食にすることでエネルギーや栄養素が低下し、食物繊維も十分摂れなくなります。 歯が悪くて柔らかいものしか食べられないのであれば、歯科治療を受けてしっかりと噛める状態にしていきましょう。


Point3 食物繊維

食物繊維は2種類に分けられます。


  • 🔵 水溶性食物繊維

  • 🟢 不溶性食物繊維

水溶性食物繊維

水溶性食物繊維は水に溶けてゼリー状となり、便の水分を保持してくれます。大麦、ライ麦、きゃべつ、りんご、海藻類などに多く含まれます。


水溶性食物繊維

不溶性食物繊維

不溶性食物繊維は、腸内で水分を含んで膨らむ性質があります。便の量を大きくすることで腸壁を刺激し、排便を促します。きのこ、豆類、野菜全般、エビ、カニなどに多く含まれます。


不溶性食物繊維

  •  食物繊維の摂取割合は「不溶性食物繊維:水溶性食物繊維=2:1」で摂るのがよいと言われています。1日の食事で適度に食物繊維が摂れるようにしていきましょう。


Point4 水分

水分は便秘の解消に欠かせないため、毎日必要量を摂取していきます。特に「朝のコップ1杯の水」は便意を促す効果があります。 胃に水の重みが加わることで大腸に信号が送られ、信号を受けた大腸が反射的に収縮して便を直腸に送り出そうとします。 腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)が活発になり、自然な便意を誘発することができます。 よく「起き抜けの水」といわれますが、冷えた水や牛乳、冬であれば常温や温めてもよいので、起床したらコップ1杯の水分を摂りましょう。

※蠕動運動…腸が収縮・弛緩(伸びたり縮んだり)を繰り返すこと



Point5 運動

胃や腸の働きを活発にする「起立性大腸反射」が便意を促します。「起立性大腸反射」とは、立ったり歩いたりすることで大腸が刺激されて動きが活発になることです。 ウォーキングや体操への参加、外出などは起立大腸反射を促すことにもなります。


運動

Point6 下剤はなるべく避ける

例えば、下剤を服用されている方で、こんなことはないでしょうか?


  • 😞💊下剤を服用すると便は出るが、やめると便秘になってしまう(下剤が癖になってしまった)
  • 😞💊毎日服用していても、排便は数日に1回ぐらいしかない
  • 😞💊夜中など思いがけないタイミングで大量に排便してしまう
  • 😞💊下剤が効きすぎて、下痢を起こしてしまう

下剤を服用しても、定期的にスッキリとした排便ができていないケースは割と見られます。下痢や便秘を繰り返すことで、認知症であれば落ち着かない症状を強めてしまう場合もあります。 下剤はなるべく使わずに、自然な排便を目指しましょう。 一般的に3日以上排便がないと便秘とよく言われますが、個人差があることも知っておきましょう。3~4日に1回でも、快適に出ていれば問題ありません。 ただし、長期間の便秘で本人が辛い状態であれば、多くの水分と一緒に下剤を注意深く服用するとよいでしょう。


快便

便秘を解消する【とっておきの方法】 まとめ

今回お伝えした「便秘の解消方法6つのポイント」を参考に、下剤を使わずに便秘を解消するケアを工夫して行ってみて下さい。 便秘は腸内環境の悪化で自律神経のバランスも乱してしまいます。胃の働きにも影響し、食欲も低下することから低栄養に陥る場合もあり、認知症の症状悪化にもつながります。 何よりも、便秘を起こしている本人が腹痛やイライラ、不快感で苦しむため、早めに解消できるようにしていきましょう。


 記事監修 
  • 監修者写真
    若橋 綾
    株式会社DIGITALLIFE
    WEBサービス事業
    介護支援専門員

     

  • 介護支援専門員や介護事業所の管理者として10年以上の現場経験があり、家族問題を抱える家族や虐待案件も含め様々なケースを担当。
    現在は介護現場で培った経験を活かし、企業向けに介護離職予防を目的としたセミナーの開催や介護に関する記事作成を行うなど活躍は多岐にわたっている。