強い痛みが落ち着いたら【4つのストレッチ】で慢性腰痛を改善
コルセットを使用することで痛みが和らいできたら、適度なストレッチを日常生活に取り入れて負の連鎖を断ち切りましょう。
腰を支える筋肉は、おおまかにいうと4つあります。
- 太ももの裏(ハムストリングス)
- 太ももの前(大腿四頭筋)
- お尻(大殿筋)
- 腰の内側(腸腰筋)
これらの筋肉を適切に伸ばすことで、強靭かつしなやかな筋肉に変化していきます。
しなやかな筋肉は蓄積するダメージから腰を守り、慢性腰痛の予防になっていきます。
座ってできるストレッチ
痛みがあっても無理をせずはじめられるよう、椅子に座りながらできるストレッチを紹介します。
ストレッチをおこなう時の注意点
- · 最初は無理をせず、ゆっくりと筋肉を伸ばしましょう。
- · ストレッチで激しい痛みやしびれを感じる場合は、ヘルニア等の可能性があるため医療機関へ受診されることをおすすめします。
太ももの裏(ハムストリングス)のストレッチ
① 片方の膝を伸ばして椅子に浅く座ります。伸ばした方のつま先を天井に向け、反対側の膝を直角に曲げます。
② 背筋をまっすぐに伸ばし、呼吸をしながら腹部が太ももに付くように上半身を前方へ倒します。
③ 15秒~20秒、太ももの後ろが気持ちよいと感じるくらいに伸ばします。
④ 左右3-5セットずつ、行いましょう。
太ももの前(大腿四頭筋)のストレッチ
① 椅子にお尻を半分だけ乗せて座ります。
② 椅子に乗っている側とは反対の脚を大きく一歩後ろに引きます。
③ 上半身を起こし、太ももの前の部分を伸ばしていきます。
④ 15秒~20秒、気持ちよいと感じる程度に伸ばします。
⑤ 左右3-5セットずつ行いましょう。
お尻(大殿筋)のストレッチ
① 椅子に座り、片方の膝を曲げて足首を反対側の太ももに載せます。
② 背筋を伸ばした状態で上半身を前方へと倒していきます。
③ 15秒~20秒、お尻が気持ちよいと感じる程度に伸ばします。
④ 左右3-5セットずつ行いましょう。
腰の内側(腸腰筋)のストレッチ
① 椅子にお尻を半分だけ乗せて座ります。
② 椅子に乗っている側とは反対の足を大きく一歩後ろに引きます。
③ 後ろに引いた方の足の足首を手で持ちます。
④ 5秒~20秒、太ももの付け根が気持ちよいと感じる程度に伸ばします。
⑤ 左右3-5セットずつおこないましょう。
運動不足を解消し、負の連鎖を断ち切る!
ストレッチで腰を支える筋肉をほぐしたら、体をアクティブに動かす運動にチャレンジしましょう。
痛みを恐れて遠ざかっていた運動を日常的に行い、慢性腰痛の負の連鎖を断ち切っていきます。
中でも「歩くこと」(ウォーキング)が効果的で、誰もが取り入れやすい運動です。
「歩く」動作は単純で無意識にできる動作ですが、上半身・下半身・体幹をまんべんなく使って全身の筋肉を動かすことができます。
血液循環が促され、慢性腰痛の解消にもつながります。
ウォーキングを不安なく、楽しく継続していく
一度でも強い腰痛や慢性腰痛を経験すると、腰に不安を感じて運動も消極的になりがちです。
そのような場合はウォーキングのときにもコルセットを使うことをおすすめします。
伸縮性のある蒸れにくい素材を使ったコルセットであれば、体の動きを阻害せずに運動を継続できます。
ただし、コルセットは「運動が終わったら外す」ようにしましょう。
コルセットを日常的に使用してしまうと腰にとっては過保護な状態となり、筋力が低下する可能性があるので注意が必要です。
さらにウォーキング効果を高めたい場合は、ノルディック・ウォーキングを取り入れてみるのはいかがでしょう。
ノルディック・ウォークは左右の手で杖(ポール)を持って歩くことため転倒の危険性を減らし、背筋が伸びることで呼吸をしやすくするため、結果として長く歩けるようになります。
「腰痛ベルトとストレッチで腰痛改善|理学療法士が丁寧に解説」まとめ
「動くとつらい」「動けなくなることがつらい」そんな慢性腰痛悪化のメカニズムと負の連鎖を断ち切る方法についてご紹介しました。
ストレッチと日々の運動を続けることで腰回りの筋肉が強くなり、腰痛から遠ざけてくれます。
毎日を快適にすごせるように、ぜひ取り入れてみてください。
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