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【理学療法士監修】腰痛・膝痛・股関節痛を自宅で改善!症状別セルフケア&ストレッチ大全

腰痛・膝痛・股関節痛を自宅で改善!

40代から60代にかけて、多くの方が経験する関節痛。「立ち上がるときに膝が痛い」「長時間座っていると腰が重い」「股関節に違和感がある」−−こうした悩みを抱えながらも、「年齢のせいだから仕方ない」と諦めていませんか?
実は、関節痛の多くは日常生活での姿勢や習慣が原因であり、適切なセルフケアによって改善できる可能性があります。

本記事では、理学療法士監修のもと、腰・膝・股関節という3大関節の痛みについて、原因から自宅でできる具体的な改善方法まで詳しく解説します。 痛みを我慢せず、今日から始められる関節痛対策で、快適な日常生活を取り戻しましょう。

関節痛の共通原因と中高年に多い理由

階段で息切れするシニア女性

40代を過ぎると、関節痛に悩む方が急増します。その背景には、加齢による身体の変化が深く関わっています。

加齢によるおもな変化

筋肉量の減少

人間の筋肉量は20歳ごろにピークを迎え、その後は徐々に減少していきます。筋肉は関節を支える重要な役割を担っているため、筋肉量が減ると関節への負担が増大し、痛みが生じやすくなります。

軟骨の摩耗

関節の軟骨は、骨と骨の間でクッションの役割を果たしています。加齢とともに軟骨の弾力性が失われ、すり減っていくことで、骨同士が直接ぶつかり、痛みや炎症を引き起こします。

柔軟性の低下

年齢を重ねるにつれて、筋肉や腱の柔軟性が低下します。関節の可動域が狭まることで、日常動作での負担が増え、痛みにつながります。

姿勢の悪化

長年の生活習慣により、知らず知らずのうちに姿勢が悪化していることがあります。悪い姿勢は特定の関節に過度な負担をかけ、慢性的な痛みの原因となります。

加齢による変化を緩やかにするには

適度な運動と姿勢改善が効果的

これらの変化は自然な老化現象ですが、適切な運動とケアによって進行を遅らせ、痛みを軽減することが可能です。

腰痛対策:姿勢チェックと改善ストレッチ

腰痛を気にする男性

腰痛と姿勢の深い関係

腰痛に悩む方の多くは、悪い姿勢が習慣化していることがあります。日常生活での姿勢が腰に与える影響は、私たちが思っている以上に大きいのです。

背骨の構造と腰痛のメカニズム

人間の背骨は、複数の椎骨が連なって「S字カーブ」を形成しています。このS字カーブは、体重や外部からの衝撃を効率的に分散する重要な役割を担っています。
背骨と背骨の間には椎間板というクッションがあり、さらに腰回りの筋肉が背骨全体を支えています。この構造により、日常生活でのさまざまな動作が可能になっています。
しかし、悪い姿勢を長時間続けると、背骨の一部分に負担が集中してしまいます。その結果、以下のような問題が生じます。

  • 椎間板への過度な圧迫:椎間板に亀裂が入ったり、変形したりする
  • 腰回りの筋肉の緊張:筋肉が常に緊張状態となり、硬くなる
  • 血流の悪化:筋肉への血液供給が不十分になり、疲労物質が蓄積する これらが積み重なることで、慢性的な腰痛として現れるのです。

良い姿勢と悪い姿勢のセルフチェック

「壁に最初に着いた部位」を確認!

猫背タイプの姿勢

背中が最初につく
→ 猫背タイプ

反り腰タイプの姿勢

お尻が最初につく
→ 反り腰タイプ

良い姿勢のタイプ

背中とお尻の両方
→ ◎良い姿勢

背中とお尻の両方が同時に壁に着いたら良い姿勢です。

背中を壁につけた時の「腰と壁の隙間」を確認!

隙間に手が入らない姿勢

隙間に手が入らない
→ 猫背タイプ

隙間に手を入れても余裕がある姿勢

隙間に手を入れても余裕がある
→ 反り腰タイプ

隙間に手のひらがちょうど入る姿勢

隙間に手のひらがちょうど入る
→ ◎良い姿勢

隙間に手のひらがちょうど入るくらいが良い姿勢です。

良い姿勢の基準

理想の良い姿勢

1〜5を線で結んだ場合、垂直に線が引ける状態

理想的な立ち姿勢では、次の5つのポイントが一直線上に並び、床に対して垂直になります。

  1. ① 耳の穴
  2. ② 肩の中心
  3. ③ 骨盤(大転子)
  4. ④ 膝の中心
  5. ⑤ 外くるぶし

この姿勢を保つことで、背骨の理想的なS字カーブが維持され、椎間板や筋肉への負担が最小限に抑えられます。

悪い姿勢の代表例

猫背の例

猫背

反り腰の例

反り腰

背骨の理想のS字カーブがくずれ、背骨の一部分に負担がかかる

猫背
背中が丸まり、頭が前に出る姿勢です。デスクワークやスマートフォンの使用時に多く見られます。この姿勢では、首から腰にかけての背骨に過度な負担がかかり、慢性的な腰痛や肩こりの原因となります。

反り腰
腰が過度に反り、お腹が前に突き出る姿勢です。ヒールの高い靴を履く習慣がある方などに多く見られます。腰椎への負担が大きく、腰痛や坐骨神経痛を引き起こしやすくなります。

ポッコリお腹姿勢 腹筋の弱化により、お腹が前に出た姿勢です。体幹の筋力低下がおもな原因で、腰への負担が増大します。

腰痛を改善する生活習慣

座り方・立ち方・寝方のポイント

日常生活での姿勢改善ポイント 座り方

  • いすには深く腰掛け、背もたれに背中をしっかりつける
  • 足の裏全体が床につくように座る
  • 長時間同じ姿勢を避け、30分に1回は立ち上がって体を動かす

立ち方

  • 重心を左右均等に分散させる
  • 片足に体重をかけて立つ癖を避ける
  • 顎を引き、視線は正面を向ける

寝方

  • 仰向けの場合は、膝の下に枕やクッションを入れると腰への負担が軽減される
  • 横向きの場合は、両膝の間にクッションを挟むと骨盤が安定する

腰を温めることの重要性

筋肉のこわばりが腰痛の原因になっている場合、腰を温めることで血流が改善され、痛みが和らぐことがあります(ただし、腫れや熱感がある場合は冷やす必要があるため、医療機関を受診してください)。

温める方法

  • 温熱パッドやカイロを使用する
  • ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる
  • 温タオルを腰に当てる

自宅でできる腰痛改善ストレッチ

腰痛改善には、腰回りの筋肉を柔らかくし、血流を良くすることが重要です。以下のストレッチを無理のない範囲で毎日続けてみましょう。

ストレッチを行う際の注意点

  • 痛みが強い場合は無理をせず、中止する
  • 呼吸を止めずに、ゆっくりと深呼吸しながら行う
  • 反動をつけずに、じわじわと伸ばす
  • 腫れや熱感がある場合は、医療機関を受診する

基本のストレッチメニュー

腰回りのストレッチ

  1. 仰向けに寝て、両膝を立てる
  2. 両膝を揃えたまま、ゆっくりと左右に倒す
  3. 各方向で15∼20秒キープ
  4. 腰が伸びるのを感じながら、3∼5回繰り返す

骨盤周りのストレッチ

  1. 仰向けに寝て、片方の膝を両手で抱える
  2. ゆっくりと胸の方に引き寄せる
  3. 15∼20秒キープし、反対側も同様に行う
  4. お尻から腰にかけての筋肉が伸びるのを意識する

背中全体のストレッチ

  1. 四つん這いの姿勢になる
  2. 息を吸いながら背中を反らす(猫が伸びをするイメージ)
  3. 息を吐きながら背中を丸める
  4. この動作をゆっくりと10回繰り返す

膝痛対策:進行度別セルフケアと横ぶれ対策

膝を抑えるシニア男性

中高年に最も多い「変形性膝関節症」の原因と、進行度に応じた対策を解説します。

膝の痛みのおもな原因

健康な人と変形性膝関節症の比較

中高年の膝痛で最も多いのが「変形性膝関節症」です。この病気は、膝関節の軟骨がすり減ることで痛みを引き起こします。

変形性膝関節症の特徴

  • 発症の男女比:1:4で女性に多い
  • おもな症状:膝の痛み、膝に水が溜まる、関節の変形
  • 原因:加齢、肥満、筋力低下、O脚など

なぜ高齢者に多いのか

軟骨の老化

加齢とともに、膝関節の軟骨は弾力性を失い、骨と骨の間の隙間が狭くなります。軟骨がすり減ると、骨同士が直接こすれ合い、痛みや炎症が生じます。

筋力低下

膝関節は軟骨だけでなく、周囲の筋肉によっても支えられています。特に太ももの前側にある大腿四頭筋と、後ろ側にあるハムストリングスは、膝を安定させる重要な筋肉です。
これらの筋力が低下すると、膝関節が不安定になり、軟骨への負担が増加します。その結果、変形性膝関節症の発症・進行・悪化につながるのです。

痛みの段階別セルフチェック

初期症状・中期症状・末期症状のポイント

変形性膝関節症は進行性の疾患で、症状によって3つの段階に分けられます。ご自身の膝の状態をチェックしてみましょう。

初期症状

  • 立ち上がるときに膝が痛む
  • 歩き始めに膝にこわばりを感じる
  • 休むと痛みが治まる
  • しばらく体を動かすと痛みが自然に治まる 初期段階では、動き始めに痛みを感じますが、動いているうちに痛みが軽減するのが特徴です。

中期症状

  • 歩くと膝が痛む
  • 休んでも痛みがなかなか治まらない
  • 歩行距離が短くなった
  • 正座や階段の昇降が困難になってきた
  • 膝に腫れや熱感がある 中期になると、日常生活に支障が出始めます。痛みが持続するようになり、できる動作が制限されてきます。

末期症状

  • 安静にしていても膝が痛む
  • 膝の変形が目立つ
  • 膝を真っ直ぐに伸ばせない
  • 歩行が困難
  • 座った状態で足を引きずりながら移動している
  • 膝に腫れや熱感がある 末期段階では、日常生活動作が著しく制限され、医療機関での専門的な治療が必要になります。

重要な注意点

上記のチェックはあくまで目安です。初期症状に該当する場合でも、実際には中期に進行していることもあります。膝の痛みが気になる方は、早めに整形外科などの医療機関を受診し、適切な診察や検査を受けることをおすすめします。

ラテラルスラスト(膝の横ぶれ)への対策

ラテラルスラストとは、歩行時に膝関節が外側へスライドするようにぶれる現象のことです。膝の痛みをかばうような歩き方をしていると起こりやすく、変形性膝関節症を悪化させる大きな要因となります。

横ぶれが引き起こす悪循環

  1. 右膝の痛みをかばって歩く
  2. 左膝に横ぶれが生じる
  3. 左膝にも痛みが現れる
  4. 両膝の痛みが悪化する
  5. O脚のような歩き方になる
  6. 歩行機能がさらに低下する

おもな原因

  • 足首が必要以上に内側に傾いている
  • 骨盤が後ろに傾いている
  • 太ももの後ろ、内側、すねの前側の筋力低下
  • 太ももの前側の筋力低下

外側くさび状インソールの活用

外側(小指側)に厚みを持たせたインソールを使用することで、自然と膝が内側に向くようになり、横ぶれを抑制できます。これにより、痛みの軽減と歩行の矯正が期待できます。
ただし、インソールは自分の脚の形に合ったものを使用する必要があります。市販品ではなく、主治医や理学療法士と相談して、自分専用のものを作成することをおすすめします。

症状別ストレッチ運動

膝の痛みを和らげるには、膝の状態に合った適度な運動が効果的です。以下、症状の段階に応じた運動方法をご紹介します。

運動前の注意点

適度な運動が大切

  • 過度な安静は関節を固くし、かえって動かしにくくなります
  • やりすぎは膝への負担を増やし、痛みを悪化させます
  • 膝の状態に合った適度な強度で行うことが重要です

鍛えるべき筋肉

  • 太ももの前部分(大腿四頭筋)
  • 太ももの後ろ部分(ハムストリングス)

これらを強化することで、膝関節が安定し、痛みの軽減につながります。

温めることの効果

腫れや熱感がなければ、膝を温めることで血流が良くなり、筋肉のこわばりが和らぎます。運動前に温めるとより効果的です。

初期症状向け運動

いすに座って行う膝伸ばし運動

膝伸ばし運動を行う女性
  1. いすに深く腰掛ける
  2. 背もたれから背中を離す
  3. その姿勢のまま、片方の膝をゆっくりと伸ばす ※座面から太ももの裏が離れないように注意
  4. 膝がこれ以上伸びないところで5∼10秒保つ
  5. ゆっくりと元の位置に戻す
  6. 反対側も同様に行う
  7. 左右それぞれ10回を目安に実施

うつ伏せで行う膝曲げ運動

うつ伏せで運動を行う女性
  1. うつ伏せになり、両膝を伸ばす
  2. 膝を直角くらいまでゆっくり曲げる
  3. 8秒くらいかけてゆっくりと膝を伸ばし、元の位置に戻す
  4. 反対側も同様に行う
  5. 左右それぞれ10回を目安に実施

中期症状向け運動

仰向けで行う脚上げ運動

  • 仰向けになり、両膝を伸ばす
  • 片方の膝を立てる
  • もう片方の足のつま先を天井に向け、膝を伸ばしたまま床から25cm程度持ち上げる
  • その状態で5秒保持
  • ゆっくりと下ろす
  • 反対側も同様に行う
  • 左右それぞれ10回を目安に実施

座って行う膝挟み運動

膝挟み運動を行う女性
  • 床に座り、膝を伸ばす
  • 両膝の間に枕または直径25cm程度の柔らかいボールを置く
  • 両膝で枕やボールを押しつぶすように挟む
  • その状態で5秒保つ ※息を止めないように、数を数えながら行いましょう
  • 10回を目安に実施

末期症状向け運動

座って行う膝押しつぶし運動

膝押しつぶし運動を行う女性
  1. 床に座り、膝を伸ばす
  2. 片方の膝の下に薄い枕か巻いたタオルを置く
  3. 膝の裏で枕をつぶすように力を入れる ※膝のお皿の上を触り、筋肉に力が入っているか確認
  4. その状態で10秒保つ(痛みが強ければ5秒でも可) ※声を出して数を数えると、息を止めずに行えます
  5. 反対側も同様に行う
  6. 左右それぞれ10回を目安に実施

膝のお皿のマッサージ

膝のお皿のマッサージ
  1. 床に座り、膝を伸ばす
  2. 両手の人さし指と親指で膝のお皿をつかむ
  3. 上下左右の方向にゆっくりと動かす
  4. 次に、左右斜め方向にゆっくりと動かす
  5. 反対側も同様に行う
  6. 各方向10回ずつを目安に実施

ストレッチ時の注意事項

声を出しながら行う

運動回数を数えるなど声を出すことで、呼吸が止まるのを防ぎ、急な血圧上昇を予防できます。

サポーターは外す

サポーターは立つときや歩くときに効果的ですが、運動時は外して行いましょう。

改善しない場合は医療機関へ

以下の場合は、整形外科など専門医のいる医療機関を受診してください。

  • 運動で痛みが強くなる
  • 膝関節に熱感や腫れが出る
  • 膝の痛みが和らがない

外出時の膝の痛みが気になる方へ

膝の痛みがつらいと感じる方には、サポーターの着用がおすすめです。なかでも「bonbone 薄型膝裏クロスXG」は、膝裏のパッドがベルトの圧迫を防ぎ、膝全体に適度な圧をかけることで、痛みや横滑りをサポートします。
肌に触れる部分には滑り止め素材を使用しており、歩行中もズレにくく快適。外出先での装着し直しの手間もなく、日常使いにもぴったりです。初めてサポーターを使う方にもおすすめのアイテムです。

股関節痛対策:柔軟性と筋力アップ運動

柔軟性のストレッチをする男性

股関節の痛みは、柔軟性の低下と筋力不足が大きな原因です。原因を理解し、段階的な運動で改善を目指しましょう。

股関節痛の原因と特徴

股関節は、体重を支え、歩行や立ち座りなど日常生活のあらゆる動作に関わる重要な関節です。股関節に痛みがあると、日常生活に大きな支障をきたします。

股関節痛のおもな原因

  • 変形性股関節症
  • 股関節周囲の筋肉の緊張や柔軟性の低下
  • 筋力低下による関節の不安定性
  • 長年の姿勢の悪化や歩行パターンの問題

股関節は膝と同様に、加齢による軟骨の摩耗や筋力低下が痛みの大きな要因となります。

運動を始める前の7つの注意点

股関節の運動は、正しい方法で無理なく行うことが重要です。以下の点に注意してください。

  1. 正しい運動方法を身につける:間違った方法では効果が得られないばかりか、かえって痛みを悪化させることがあります
  2. 無理をしない:「痛い」と感じたらすぐに中止しましょう
  3. 運動中に痛みや怠さを感じたらすぐに中止する:体からの警告サインを見逃さないようにしましょう
  4. 股関節に痛みが出る運動や動作を控える:痛みを伴う動作は避け、できる範囲で行います
  5. 運動後に痛みやだるさが続く場合は調整する:運動後から数日経って痛みやだるさを感じた場合は、回数を減らすか、より負荷の少ない運動から始めましょう
  6. 運動の頻度は週3回を目安に:継続することが大切ですが、やりすぎも禁物です
  7. 継続が重要:効果はすぐには現れにくいため、根気よく続けることが大切です(ただし、痛みが増大した場合は医療機関を受診してください)

自宅でできるストレッチと筋力運動

股関節の痛みを改善するには、まず筋肉を柔らかくし、その後に筋力を強化することが効果的です。

ステップ1:筋肉を柔らかくするストレッチ

筋力運動の前には必ずストレッチを行い、急な運動を避けましょう。どの進行度の方も、無理せずできる範囲で実施してください。

太ももの前の筋肉を伸ばすストレッチ

太もも前のストレッチを行う女性
  1. 壁に向かい、壁に手をつく
  2. 右側の膝を曲げ、右手で足首を持つ
  3. 膝が体より前に出ないよう気をつけながら、太ももの前の筋肉を15秒伸ばす
  4. 反対側も同じように行う
  5. 左右それぞれ3回ずつ実施

太ももの後ろの筋肉を伸ばすストレッチ

太もも後ろのストレッチを行う女性
  1. いすに浅く座った姿勢から右脚を前に出し、右膝を伸ばす
  2. つま先を天井に向ける
  3. つま先を触るように体を前に倒し、太ももの後ろの筋肉を15秒伸ばす ※背中が丸まらないように注意
  4. 反対側も同じように行う
  5. 左右それぞれ3回ずつ実施

太ももの内側の筋肉を伸ばすストレッチ

太もも内側のストレッチを行う女性
  1. 床に座り、足を開く
  2. つま先を触るように体を前に倒し、太ももの内側の筋肉を15秒伸ばす ※背中が丸まらないように注意
  3. 3回実施

ステップ2:筋肉を鍛える運動

ストレッチで筋肉を柔らかくした後は、股関節周りの筋肉を強化していきましょう。

末期∼ 進行期向け運動(関節への負担少なめ): 太ももの前の筋肉を鍛える運動

太ももの前の運動を行う女性
  1. 床に座り、片方の膝の下に薄い枕か巻いたタオルを置く
  2. 膝の裏で枕をつぶすように力を入れる(太ももの前に力を入れることを意識)
  3. その状態で10秒保つ
  4. 反対側も同じように行う
  5. 力を入れているときに痛みが強い場合は、保つ秒数を短くする
  6. 左右それぞれ10回を目安に実施

お尻の筋肉を鍛える運動

お尻を鍛える運動を行う女性
  1. 仰向けになり、両膝を伸ばす
  2. お尻をギュッと引き締め、5秒間保持してから緩める
  3. 息を止めずに行う(声を出して数を数えると息を止めるのを防げます)
  4. 10回を目安に実施

初期∼前期向け運動:太ももの前の筋肉を鍛える運動

太もも前を鍛える運動を行う女性
  1. 仰向けになり、両膝を伸ばす
  2. 片方の脚の膝を立てる
  3. もう片方の脚(伸ばしている脚)のつま先を天井に向け、膝を伸ばしたまま床から25cm程度持ち上げる
  4. 持ち上げた状態で5秒間保持し、ゆっくり下ろす
  5. 反対側も同じように行う
  6. 左右それぞれ10回を目安に実施

お尻の筋肉を鍛える運動①(横向き)

横向きでお尻を鍛える運動を行う女性
  1. 右半身が上になるように横になる ※右側の脚は体より少し後ろに位置するようにする
  2. その状態から右膝を伸ばした状態でゆっくり脚を上げる ※つま先より踵が先行するように意識して脚を上げる
  3. 脚をゆっくり下ろす
  4. 反対側も同じように行う
  5. 左右それぞれ10回を目安に実施

お尻の筋肉を鍛える運動②(うつ伏せ)

うつ伏せでお尻を鍛える運動を行う女性
  1. うつ伏せになり、両膝を伸ばす
  2. 左膝を伸ばした状態で左脚を、腰が反らない高さまでゆっくり上げる
  3. ゆっくり下ろす
  4. 反対側も同じように行う
  5. 左右それぞれ10回を目安に実施

そのほかの効果的な運動

軽めのウォーキング:15分程度の軽めのウォーキングは、股関節への負担が少なく、関節の可動域を保つのに効果的です。

注意点:歩きすぎると股関節周りの筋肉が疲労し、かえって股関節への負担が増えて逆効果になるので注意しましょう。痛みが出ない範囲で無理なく行うことが大切です。

水中ウォーキング

水の中では浮力が働くため、股関節への負担が少ない状態で運動することができます。プールでのウォーキングは、特に痛みが強い方におすすめの運動方法です。

日常生活で防ぐ:予防のための習慣とポイント

体重計に乗るシニア女性

日々の生活習慣を見直すことが、関節痛の予防と改善に最も重要です。
自宅でのストレッチや運動に加えて、日常生活での習慣を見直すことも、関節痛の予防と改善には欠かせません。

体重管理の重要性

体重が増加すると、腰・膝・股関節など下半身の関節への負担が大きくなります。特に膝関節には、歩行時に体重の約3倍、階段昇降時には約7倍もの負荷がかかるといわれています。
適正体重を維持することで、関節への負担を大幅に軽減できます。無理なダイエットではなく、バランスの取れた食事と適度な運動による健康的な体重管理を心がけましょう。

筋力維持のための運動習慣

加齢とともに筋肉量は減少しますが、適切な運動により筋力を維持・向上させることが可能です。

おすすめの運動

  • ウォーキング:1日20∼ 30分程度
  • 水中ウォーキング:関節への負担が少なく効果的
  • ストレッチ:毎日10∼ 15分程度
  • 本記事で紹介した部位別の運動:週3回程度

運動は継続が何より大切です。無理のない範囲で、生活の中に取り入れていきましょう。

正しい姿勢を保つ意識

日常生活での姿勢が、関節痛に大きく影響します。以下のポイントを意識してみましょう。

デスクワーク時の姿勢

  • モニターは目線の高さに設置する
  • 背もたれを使って背筋を伸ばす
  • 1時間に1回は立ち上がって体を動かす
  • 足の裏全体を床につける

スマートフォン使用時

  • 目線を下げすぎない
  • スマートフォンを目の高さに近づける
  • 長時間の使用を避ける

家事動作の工夫

  • 掃除機をかけるときは、腰を曲げすぎない
  • 重いものを持つときは、膝を曲げて持ち上げる
  • 洗濯物を干すときは、踏み台を使うなど無理な姿勢を避ける

冷えを避ける

関節が冷えると血流が悪くなり、筋肉が硬くなって痛みが増すことがあります。

冷え対策

  • 冬場はサポーターやレッグウォーマーを活用
  • エアコンの冷風に直接当たらないようにする
  • 入浴でしっかり体を温める
  • 寒い日は温かい飲み物を摂る

バランスの取れた食事

関節の健康を保つためには、栄養バランスの取れた食事も重要です。

関節に良い栄養素

  • カルシウム:骨を強くする(乳製品、小魚、緑黄色野菜)
  • ビタミンD:カルシウムの吸収を助ける(魚類、きのこ類)
  • たんぱく質:筋肉を作る(肉、魚、大豆製品、卵)
  • オメガ3脂肪酸:炎症を抑える(青魚、くるみ、亜麻仁油)
  • ビタミンC:軟骨の成分であるコラーゲンの生成を助ける(柑橘類、ブロッコリー、パプリカ)

特定の栄養素だけを過剰摂取するのではなく、さまざまな食品をバランスよく摂ることを心がけましょう。

十分な休息と睡眠

質の良い睡眠は、体の修復と回復に不可欠です。関節の炎症を和らげ、筋肉の疲労を回復させるためにも、十分な睡眠時間を確保しましょう。

良質な睡眠のポイント

  • 就寝前のスマートフォン使用を控える
  • 寝室を暗く静かな環境に整える
  • 就寝前の軽いストレッチで体をリラックスさせる
  • 自分に合った寝具を使用する

こんな症状があったら医療機関へ

問診表を記入する男性

セルフケアで改善が見られない場合や、悪化しているサインを見逃さないでください。
自宅でのセルフケアで改善が見られない場合や、以下のような症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。

すぐに受診すべき症状

  • 激しい痛みが続く:日常生活に支障をきたすほどの痛み
  • 腫れや熱感がある:関節に炎症が起きている可能性
  • 関節が動かせない:可動域が著しく制限されている
  • 体重をかけられない:歩行が困難な状態
  • 痛みが徐々に悪化している:セルフケアで改善せず、むしろ悪化
  • 夜間痛がある:夜寝ているときにも痛みで目が覚める
  • 関節の変形が見られる:見た目でわかる変形がある

受診するべき診療科

  • 整形外科:関節痛の専門科。まず整形外科を受診しましょう
  • リハビリテーション科:運動療法や理学療法を受けられます
  • ペインクリニック:痛みの専門科。難治性の痛みに対応

受診時に伝えるポイント

医師に正確な診断をしてもらうために、以下の情報を整理しておきましょう。

  • いつから痛みがあるか
  • どのような動作で痛むか
  • 痛みの程度(10段階評価など)
  • これまでに行ったセルフケアの内容
  • ほかに気になる症状はあるか
  • 現在服用している薬やサプリメント

【Q&A】関節ケアに関するよくある質問

膝を診てもらうシニア男性

関節の痛みに関する疑問や不安を解消し、より安心してセルフケアに取り組むための情報をご紹介します。

Q1. 運動はいつ行うのが効果的ですか?
A. 体が温まっている入浴後や、朝起きてから少し体を動かした後が効果的です。ただし、食後すぐは避けましょう。自分の生活リズムの中で、継続しやすい時間帯を選ぶことが最も重要です。
Q2. 痛みがあるときは運動を休むべきですか?
A. 激しい痛みや腫れ、熱感がある場合は運動を控え、医療機関を受診してください。軽い痛みの場合は、痛みのない範囲で軽めの運動を行うことは問題ありません。痛みが増す場合はすぐに中止しましょう。
Q3. どのくらいの期間で効果が出ますか?
A. 個人差がありますが、多くの場合、2∼3か月程度継続することで効果を実感できます。すぐに効果が現れなくても、焦らず継続することが大切です。
Q4. サプリメントは効果がありますか?
A. グルコサミンやコンドロイチンなどのサプリメントは、補助的な役割として有効な場合があります。ただし、運動や食事などの基本的なケアの方がより重要です。サプリメントを使用する場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。
Q5. 冷やすべきか温めるべきか、どう判断すればいいですか?
A.基本的に、腫れや熱感がある急性期の炎症は冷やし、慢性的な痛みやこわばりは温めるのが効果的です。判断に迷う場合は、医療機関で相談しましょう。
Q6. 運動は毎日行うべきですか?
A. ストレッチは毎日行っても問題ありませんが、筋力トレーニングは週3回程度、休息日を挟みながら行うのが理想的です。体の状態を見ながら、無理のないペースで継続しましょう。
Q7. 階段の昇降は膝に悪いですか?
A. 膝に痛みがある場合、階段の昇降は負担が大きくなります。特に下りは膝への負担が大きいため、エレベーターやエスカレーターを利用することをおすすめします。痛みが軽減してきたら、手すりを使いながら少しずつ階段を利用してもよいでしょう。
Q8. 正座はしない方がいいですか?
A. 膝に痛みがある場合、正座は膝への負担が大きいため避けた方が良いでしょう。座る際は、いすに座るか、足を崩して座ることをおすすめします。

まとめ|継続こそが改善への鍵

腰・膝・股関節の痛みは、中高年の多くの方が経験する悩みですが、適切なセルフケアによって改善できる可能性があります。

今日から始められる3つのこと

  1. 自分の関節の状態をチェックする:セルフチェックリストで現状を確認
  2. 1日1つのストレッチから始める:続けられることが何より大切
  3. 日常生活での姿勢を意識する:座るとき、立つとき、歩くとき

継続のコツ

  • 小さな目標を設定する
  • 記録をつける
  • 無理をしない

関節痛は「年齢のせい」と諦めるものではありません。適切なケアと継続的な努力で、改善や進行の予防が可能です。セルフケアで改善が見られない場合や痛みが強い場合は、専門医の診察を受けましょう。

関節痛と上手に付き合いながら、いつまでも活動的で充実した毎日を送りましょう。今日から始める小さな一歩が、明日のより良い健康につながります。

監修に関する注記

本記事の運動方法は理学療法士が監修した内容に基づいていますが、個々の症状や体の状態は異なります。運動を始める前に、必要に応じて医師や理学療法士に相談することをおすすめします。

免責事項

本記事の情報は一般的な情報提供を目的としたものであり、医学的アドバイスの代わりになるものではありません。痛みが続く場合や悪化する場合は、必ず医療機関を受診してください。

SONOSAKI LIFEでは、健康づくりに役立つ情報や介護の「お悩み」に寄り添う情報をお届けしております。 ほかのコラムもぜひ、ご覧ください。

 記事監修 
  • 監修者写真
    小林 修
    株式会社DIGITAL LIFE
    WEBサービス事業
    理学療法士
    社会福祉主事

     

  • 大学卒業後、理学療法士や介護事業所の管理者としてデイサービス、特別養護老人ホーム、ショートステイなど、10年以上の現場経験があり、介護サービスの運営、スタッフ教育に従事。
    現在は介護現場で培った経験を活かし、健康増進サービスの企画、開発に携わっている。