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50代からのプロテイン活用法【筋力アップに効果!】

50代のプロテイン活用法

昔は、プロテイン(日本語でたんぱく質)というと、スポーツ選手やボディビルダーが飲んでいるイメージが強かったと思いますが、 最近は、子供やシニアけなど幅広い年齢層の方に、筋力アップだけでなく美容や減量、アンチエイジングなど多様な目的で摂取できるようになっており、 プロテインが身近なものになっています。 ただし、プロテインは誰でも摂取すれば良い効果が出る、というものではありません。 たんぱく質の働きや摂取の目安、摂取方法などを正しく理解していなければ間違った摂取につながり、 筋力アップではなく、体重増加・内臓機能の低下や血糖値の上昇につながるケースもあります。
ここでは、50代から効果的な筋力維持・アップを図るために欠かせないたんぱく質について、理学療法士が分かりやすく解説します。



たんぱく質と筋肉は切っても切り離せない

カラダの組織・器官の中で、一番たんぱく質の割合が高いのは筋肉です。 筋肉はたんぱく質でできているといっても過言ではありません。 つまり、たんぱく質の摂取が不足していれば、いくら筋トレをしても筋肉は太く、強くなりません。 それどころか、筋肉は傷んだまま修復されず弱くなっていってしまいます。 そのため、筋力維持・筋力アップとたんぱく質摂取はセットで考えることが大切になります。

外出意欲の低下から生じやすいたんぱく質不足と筋力低下

身体の不調や天候不良、コロナウィルスのような感染症の流行期などの影響により、 外出意欲が下がってしまい、外出を控えるようになることがあると思います。 その場合、健康や活動において悪循環が生じやすいと言われており、コロナフレイルとも呼ばれています。


健康への悪循環と影響

この悪循環に陥ってしまうと、たんぱく質の摂取不足(低栄養状態)と筋力が落ちるという現象が同時に進行していってしまう危険があります。


おススメのフレイルチェック

このような悪循環が生じていないか、またはその危険が高まっていないか、こちらの5つをチェックしてみてください。




チェック1 

写真のように両手で輪っかをつくり、その輪っかをふくらはぎの一番太い部分にあてはめます。


指輪っかテスト ふくらはぎ 筋力

脚のふくらはぎの一番太い部分が、指の輪っかよりも太いかチェックします。


指輪っかテスト 太さの確認


チェック2 

椅子に座った状態から片足で立ち上がれるか?左右両方の足をチェックします。


立ち上がりテスト 下半身 筋力


チェック3 

毎日の食生活で、主食~主菜~副菜がそろった食事を1日に1回以上食べれているか?をチェックします。




チェック4 

お茶や汁物でむせることがないか?をチェックします。




チェック5 

1週間に1回以上外出しているか?をチェックします。




結果確認!


5項目のうち、2項目以上に当てはまらない場合、悪循環に陥っている可能性があります。
少しでも外出の機会を増やすことを心がけるとともに、普段の食事でたんぱく質が十分に摂れていない場合はプロテインも活用することをおすすめします。

そもそも、たんぱく質は1日どれくらい摂取すればいいの?

自分はたんぱく質が不足しているのか、そもそもどれくらい摂取すればいいのかを適切に把握したうえで筋トレを行ったりプロテインを摂ることが大切です。 まずは摂取の目安と実際に自分がどれくらい摂取できているのかを確認してみてください。


✅ 1日の摂取目安


高齢者の場合

  • 🔷 運動習慣がなければ、体重1kgあたり1g
  • 🔶 運動習慣があれば、体重1kgあたり1.5g
  • 例)60㎏の場合、運動習慣がなければ60gを目安に摂取

✅ 摂取方法


1回の食事でできるだけ多くたんぱく質を取ろうとすることは避けてください。 1回でできるだけ多く摂取しても、体内で吸収できる量は限界があるので、限界を超えてしまった分は吸収されないまま排出されてしまいます。 理想は、3食で均等に分けて摂取することです。


✅ たんぱく質を多く含む食事


  • 🐟 魚類(赤身)
     マグロ(6切れ)→ 18.8g
     サケ(1尾約60g)→ 13.4g など…

  • 🥩 肉類(特にササミ、むね肉、ロース)
     鶏むね肉(1枚約220g)53.3g など…

  • 🐮 乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルト)
     牛乳(200㏄) → 6.8g
     プロセスチーズ(1個約20g)→ 4.5g など…

  • 🥜 豆類(納豆、豆腐、つぶあん)
     豆腐(1丁)→ 21g
     納豆(1パック)→ 7.0g
     どら焼き(1つ)→ 6.6g など…

  • 🍳 卵製品(玉子焼き、プリン)
     卵(1個)→ 6.2g
     プリン(1個)→ 6.6g など…

たんぱく質が豊富な食べ物

甘いおやつの豆ちしき

豆類や卵を使った甘いものにも実はたんぱく質は多く含まれているので、 特に医師や栄養士から食事制限の指導を受けていない場合は、そのような甘いものも、糖分やカロリーに十分注意すれば、 たんぱく質を効果的に摂ることができる食べ物と言えます。


  • 【食品の栄養含有量表示をチェック!】
    コンビニやスーパーで売られている弁当や総菜には、栄養成分を表示しているものが多くあります。 時々、購入前や食事前に成分表示を確認し、たんぱく質がどれくらい含まれているかチェックしてみてください。 意外に少なかったり、意外に多かったりするものがあると思います。


食品栄養成分表示でたんぱく質を確認

50代からの「かしこく補う」プロテイン

様々な理由から食事だけでタンパク質の摂取目安をクリアするのが難しい場合は、足りない分を補うためにプロテインを活用してみてください。 プロテインには大きく分けて3つの種類があります。それぞれのポイントを解説します。


プロテインで補う

ホエイプロテイン

ホエイプロテインは、牛乳に含まれるタンパク質の一種です。 筋肉成分の多くを占めるアミノ酸が多く含まれており、体内への吸収速度も速いので、運動直後に補給することでスムーズな筋肉修復効果が期待できます。 筋力維持・アップを図る場合には、一番おすすめのプロテインです。


カゼインプロテイン

ホエイプロテインと同じく牛乳に含まれるたんぱく質の一種です。 ホエイプロテインに比べて、カゼインプロテインは体への吸収速度がゆっくりであることが特徴です。 ダイエット時の間食として、運動をしない日のタンパク質補給としておススメです。


ソイプロテイン

ソイプロテインの原料は、その名の通り大豆のタンパク質部分だけを粉末にしたものです。 カゼインプロテインと同じく消化吸収速度がゆっくりのため、満腹感が持続しやすいです。 加えて、大豆に含まれるイソフラボンの効果で皮膚や骨の強化、血流改善が期待できます。 筋力アップや減量だけでなく、美容、アンチエイジングを意識してプロテインを摂取しようとする場合におススメです。


50代からのプロテイン活用法【筋力アップに効果!】 まとめ

筋力維持・アップにたんぱく質摂取は欠かせませんが、大事なのは「まずは、食事でたんぱく質を摂ること」です。 食事だけで摂取の目安量をクリアできていない場合に、不足している分をプロテインで補うようにしていきましょう。 食事できちんとたんぱく質を摂取できている状態でプロテインも摂取すると、過剰摂取となって体重増加につながってしまう可能性がありますので気を付けましょう。 まずはご自身に必要なたんぱく質の量を知っていただき、普段の食生活で足りない分をプロテインで補っていくことを、50代からのプロテイン活用法としておすすめします。


 記事監修 
  • 監修者写真
    林 悠太
    株式会社ツクイ
    理学療法士、社会福祉士
    介護支援専門員

     

  • 専門学校卒業後、株式会社ツクイ入社。従業員向けに機能訓練に関する教育研修に従事。 仕事の傍ら、筑波大学院にて修士課程を修了し、その後信州大学大学院の博士課程へ進学し、高齢者の重度化予防、要介護度の改善をテーマに研究活動にも取り組んでいる。
    現在は同業他社様ほか、一般市民向けや企業向けに介護予防や介助技術に関する研修・セミナーを多数担当している。