
この記事では、高齢者の靴選びについて「転びにくい靴のポイント」を紹介しています。 靴が合っていないと足腰に負担がかかるだけでなく、転倒して思わぬ怪我を引き起こすことがあります。また、サイズ選びの際にも注意して欲しいことを解説しています。
この記事のポイント
- 高齢者が転倒することの危険を知ろう
- 転びにくい靴を選ぼう
- 正しいサイズで足に合った靴を選ぼう
高齢者の靴選びは「転びにくさ」が重要
高齢者の靴選びで重要なのは「転びにくい靴」を選ぶことです。
内閣府の「高齢社会白書」(2021年版) ※1 によると、骨折・転倒は介護が必要な状態になる原因のうち、認知症や脳血管疾患(脳卒中)、高齢による衰弱についで4番目に多くなっています。
女性に限ってみると、認知症についで骨折・転倒が2番目に多い原因です。

※1 参照元 内閣府「令和3(2021)年版高齢社会白書」
高齢になると骨の密度が低下しもろくなることから、大きな衝撃が加わらなくても骨が折れてしまう人が増えてきます。 特に足の骨折は車椅子や寝たきりの生活に繋がる可能性を高めてしまいます。
「転びにくい靴」のチェックポイント
- つま先があがっている
- 軽い
- 靴底部の接地面 ※2 が広い
- かかとがしっかりしている
- 脱ぎ履きしやすい
※2 地面と接する面積
つま先があがっている
つま先部分が地面についていると、すり足になりがちな高齢者はつまずきやすくなります。
つま先が少し反り上がった靴を選びましょう。
軽い
重たいだけで足への負担は大きくなり、足が上がりにくくなる原因になります。
長時間の歩行にも不向きなので、重さを負担と感じない靴を選びましょう。
靴底部の接地面が広い
滑りにくく、歩行が安定します。特に歩行に不安がある方は接地面が広い靴を選びましょう。
かかとがしっかりしている
かかとと足首がホールドされ、歩行中に脱げにくいことも大切です。
かかと芯 ※3 がしっかりとして高さもあり、かかとを包み込んでくれる設計の靴を選びましょう。
※3 靴の踵に挿入された半円形の芯
脱ぎ履きしやすい
転倒の危険は歩行中のみならず、脱ぎ履きする場面にも潜んでいます。
かかとにプルストラップ(つまみ)がある、開閉がマジックテープやファスナーで行えるなど脱ぎ履きしやすい靴を選びましょう。