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シニアが冬場にやせてしまう主な原因と注意点とは

シニアと娘

冬は厳しい寒さに耐えるため、夏よりもやせやすいといわれています。とくにシニア世代はより顕著に体重に現れ、夏と同じように生活していても体重が減ってしまうことがあります。

また、「やせることは良い」という考えが一般的ですが、シニア世代にとってはやせすぎることで、体調不良などさまざまな不調が生じることがあります。本記事では、シニア世代が冬になるとやせやすくなる主な原因と、やせることに伴う注意点について詳しく解説します。

シニアが冬場にやせてしまう主な原因

窓際に座るシニア

日頃元気に過ごしているシニアでも、冬になると体重が落ちやせて元気がなくなってしまうことがあります。なぜかというと、気づかないうちに下のような負のサイクルに陥ることが多いためです。また、この負のサイクルに陥る主な原因として、以下の理由が挙げられます。

  • 外出機会の減少
  • 体温が上がらない
  • 日光に当たる時間が減る

ここでは、こうした原因がどうしてやせる原因になるのかを詳しく解説します。

外出する機会の減少

冬になり寒さが本格化すると、温かい自宅で過ごしたいという気持ちが強くなります。さらに、冷えによって筋肉の動きが悪くなることで活動意欲が低下し、夏場に比べて外出する機会が減りがちです。とくに朝は寒さが厳しいため、早朝に散歩などの運動習慣を持っていた方も、冬場は運動をお休みすることが多くなります。

このように、冬の寒さによって外出する機会が減ると、エネルギーの消費量も減少します。その結果、体内に余分なエネルギーが蓄積され、自然と食欲が低下します。知らず知らずのうちに食べる量が減り、筋肉の維持に必要な栄養が不足することで、「食べているのにやせる」という状態に陥ることがあります。

体温が上がらない

年齢を重ねるにつれて、体内の機能は少しずつ衰えていきます。そのため、シニア世代は、若い頃に比べて体温調節機能が低下し、体温が上がりにくくなることがあります。さらに、体温を上げるには筋肉が発する熱が重要な役割を果たすため、加齢や外出機会の減少による筋肉量の減少は、体温をさらに上がりづらくする要因となります。

体温が低い状態が続くと、内臓の働きが鈍くなり、胃腸の消化吸収機能が低下します。その結果、食事から栄養素やエネルギーを十分に吸収できず、3食たべているのにやせてしまうことがあります。また、胃腸の調子が悪くなることで、食後に胃もたれや胃痛を感じやすくなり、いつもよりも食欲が低下する場合もあります。

日光に当たる時間が減る

気温以外で、夏と冬の環境で大きく変わるのが日照時間です。冬は夏よりも日照時間が短くなるため、日光を浴びる時間が自然と減ってしまいます。とくに、日中の外出機会が少ないと、さらに日光に当たる時間が減少します。その結果、幸せを感じるホルモンである「セロトニン」の分泌が妨げられる可能性があります。

セロトニンの分泌量が減少すると、気分が落ち込みやすくなり、食欲低下や外出機会のさらなる減少といった症状が現れることがあります。場合によっては「冬季うつ病」に進行する恐れもあるため注意が必要です。そのため、夏場よりも意識的に日光を浴びる習慣を取り入れることが、冬を元気に過ごすための重要なポイントとなります。

冬場にシニアがやせることの注意点

腹痛に悩む女性

太っているよりもやせたほうが健康に良いという考えから、冬場にやせてしまっても気にしない方も多いです。ここでは、やせやすい冬場だからこそ、やせることによる注意点について解説します。

感染症にかかりやすくなる

やせることでとくに大きく変化するのが、体内の免疫力です。適正体重を下回るような体重減少が起きると、体力の低下に伴い免疫力も低下します。その結果、感染症にかかりやすくなり、発熱や咳、下痢などの症状で苦しむリスクが高まります。

とくに冬は、風邪やインフルエンザ、ノロウイルスなどの感染症が流行する季節です。体が十分な栄養を摂取できていない状態では、感染症が完治するまでに時間がかかるだけでなく、症状が重篤化する恐れがあります。場合によっては命に関わる事態になることもあるため、十分に注意しましょう。

転倒・骨折のリスクが高まる

シニアが冬場にやせてしまうのは、栄養不足や筋肉量の低下によることが多いです。このようなやせ方だと、気づかないうちに体力や筋力が低下していることが多く、普段通りに体を動かすことが難しくなります。その結果、わずかな段差につまずいたり、踏ん張れなかったりして転倒するリスクが高まります。

さらに、栄養不足は骨を弱くする要因にもなります。そのため、転倒が原因で骨折を引き起こす可能性が高まります。とくにシニア世代の骨折は、後遺症により歩行機能が低下し、最悪の場合歩行が困難になり、寝たきりにつながるリスクがあるため注意が必要です。

やせることでフレイル状態へ進行

急激な体重減少は、内臓機能や身体機能に大きな影響を与え、急激な衰えを引き起こす可能性があります。そのため、冬場にやせることで、各機能の低下が進み、フレイル(要介護状態へ移行する前段階)に突入することがあります。フレイルが進行すると、認知症の発症や悪化、歩行機能の低下により要介護状態となるリスクも高まるため、各機能の衰えには十分に注意が必要です。

また、フレイルの進行度合いは個人差が大きいです。人によってはフレイルの期間が短く、すぐに認知症などの症状が現れることもあります。「夏はあんなに元気だったのに」と後悔しないように、早期の対策を心がけましょう。

冬場の低栄養を防ぐ栄養補助食品

冬の厳しい寒さや日照時間の減少など、さまざまな影響で食欲が低下すると、食事から十分な栄養を摂取するのが難しくなります。ここでは、低栄養の状態を防ぐために効果的な、おすすめの栄養補助食品を紹介します。

明治 メイバランスMini

メイバランスminiの栄養素

各味:1本(125ml)当たり
栄養素 配合量 栄養素 配合量
エネルギー 200kcal たんぱく質 7.5g
脂質 5.6g 炭水化物 31.8g
(糖質29.3g、食物繊維2.5g )
食塩相当量 0.28g 亜鉛 2.0mg
カリウム 120mg カルシウム 120mg
セレン 12μg 1.5mg
0.10mg マグネシウム 40mg
リン 140mg ナイアシン 4.9mg
パントテン酸 1.2mg ビタミンA 120μg
ビタミンB6 0.60mg ビタミンD 1.0μg
ビタミンE 6.0mg 葉酸 60μg

「明治 メイバランスMini」は、手軽にご飯約1杯分のエネルギーを摂取できるように設計された栄養補助食品です。さらに、食欲や食事量の低下によって不足しがちな栄養素を補えるよう、たんぱく質や脂質から糖質、ビタミン・ミネラル、食物繊維まで含まれています。そのため、エネルギー補給だけでなく、栄養バランスを整える目的にも使用でき、しっかりと健康な身体づくりをサポートしてくれます。

ニュートリー プロッカZn

プロッカZnの栄養素

各味:1個(77g)当たり
栄養素 配合量 栄養素 配合量
エネルギー 80kcal たんぱく質 6.2g
脂質 0mg 炭水化物 13.8g
食塩相当量 0.09g カルシウム 200mg
亜鉛 5mg ビタミンC 60mg
水分 57.7g

たんぱく質、カルシウム、亜鉛の3つの栄養素を手軽に補給できるように作られたゼリーが「ニュートリー プロッカZn」です。「えん下困難者用食品」の表示許可を取得し、飲み込みやすい柔らかさに仕上げているため、飲み込む力に不安のある方も安心して食べられます。おやつとしても利用でき、好きなタイミングで食べられるので、1度に多くのものが食べられないときにも、しっかりと栄養補給ができます。

ネスレ アイソカルゼリー ハイカロリー

アイソカルゼリー ハイカロリーの栄養素

1個(66g)当たり
栄養素 配合量 栄養素 配合量
エネルギー 150kcal たんぱく質 3.0g
脂質 7.9g 炭水化物 16.8g
食塩相当量 0.15g
(黒糖味は0.19g)
水分 38g
カリウム 20g
(黒糖味は26g)
リン 28g

「ネスレ アイソカルゼリー ハイカロリー」は、1カップ66gと少量ながら150kcalと、効率よくエネルギー補給ができるように開発された栄養補助食品です。

ご飯やおかゆなどと比べて少ない量でエネルギーをしっかり補給できるため、食欲が落ちているときも食べやすいのが特徴です。また、ジャムの代わりにパンに塗って食べるなど、さまざまな食べ方ができるので、飽きずに毎日食べられるでしょう。

「シニアが冬場にやせてしまう主な原因と注意点とは」まとめ

冬場の厳しい寒さは、外出する意欲を低下させるため、夏場は活動的だった方も自宅で過ごすことが増えます。その結果、筋肉量の低下や日光に当たる時間の減少などが起こり、体調不良や転倒リスクの上昇といった不調を引き起こすことがあります。そこで、今回紹介した栄養補助食品を上手に活用し、やせすぎないための取り組みを今日から始めましょう。

SONOSAKI LIFEでは、健康づくりに役立つ情報や介護の「お悩み」に寄り添う情報をお届けしております。 他のコラムもぜひ、ご覧ください。

 記事監修 
  • 監修者写真
    小林 修
    株式会社DIGITAL LIFE
    WEBサービス事業
    理学療法士
    社会福祉主事

     

  • 大学卒業後、理学療法士や介護事業所の管理者としてデイサービス、特別養護老人ホーム、ショートステイなど、10年以上の現場経験があり、介護サービスの運営、スタッフ教育に従事。
    現在は介護現場で培った経験を活かし、健康増進サービスの企画、開発に携わっている。